「いい家」とはどんなもの?


司会:

建築家の目からみた「いい家」というのはどういうものなのでしょう?

S氏: 難しいですね。家というのは、そこに住む人がどういう生活をするか、どういう人生を送りたいのか?で変わってくるものですから。例えば、海を眺めながらのんびり生活したいとか、都会で便利な生活をしたいとか、年齢や家族構成によっても全然違ってきます。人の数だけ・・・というのがホントのところでしょう。

司会: では家相という点では「いい家」とは?

D氏:

基本的には栄えていく家ということでしょうか。運命学では家が代々続いて繁栄するというのが幸せという考え方があります。つまりは家族が幸せで子宝にも恵まれ、財産も・・・ということですけど。その為には門と玄関の位置や水周りの場所、主人の場所など大切なポイントがあります。

S氏: 代々住める家ということですよね。家を建てる技術で言えば、それは可能な訳ですから、30年住む家・・・じゃなくて、家族が代々住んでいく家を考えるのもいいかな。僕たちはいつも人の想像をいい意味で裏切りたいというのがあるけれど、脈々と続くものの中に人と家に絶対的に必要なものというのがあるのかな・・・と思ったりもします。家相の一部はその中に含まれるものかもしれないですね。

D氏:

時代が変わっても、人はそうそう変わらないし、幸せになりたい気持ちもかわらないですからね。

司会: いい家が欲しいと思っても、高い買い物ですから、誰にでも・・という訳にはいかないですよね。少しでも良くしたい時に気にしたいポイントとはどんな事でしょう。

D氏:

私たちが気にするのは、特にトイレや水周り、そして玄関ですね。家相を意識して作るならトイレは立派にします。今の家は案外、トイレはないがしろにされている事が多いですよね。階段の下だとか・・・。

S氏: まぁ、狭い空間を合理的にというのはありますが、最近は、バスルームやトイレにこだわって作る方も増えてきてると思います。僕の場合、トイレはやはり窓を確保したいので場所が決まってきてしまいますが・・・。トイレが大事なのは何故?

D氏:

やはり不浄といわれる場所だからです。今は水洗ですから、昔ほどではないと思いますが。流れる水はよいのですが、溜まっている水を嫌います。いずれにしても、汚れているというのは、運を下げることなんです。

司会: では、今住んでいる家も、トイレと玄関をきれいにするのは意味があるんですね。

D氏:

もちろん、そうです。

司会: 他には何か?

S氏: 僕はとにかく家を建てるなら、建築家とも大工さんともコミュニケーションをかかさないことだと思います。お金をかけて納得できないというのが一番不幸なこと。それと基礎工事の時から頻繁に様子を見に行くことですね。ジーっと見てるだけでみんな緊張しますから(笑)

D氏:

やっぱり家は人に左右されるということなんですね。

S氏: 作る側も人間ですから、この人の為に・・・と思えば、気持ちが入ります。施主さんだって自分の思いがつまったものが出来上がれば、大事に住まう。手をかけて大事にされれば家も“生きて”くるんだと思いますね。

司会: まだまだうかがい事が沢山ありますが、今回はここまでに。マンションにお住まいの方も多いので、また違ったお話もお聞かせください。ありがとうございました。


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志柿敦啓建築設計事務所代表
志柿敦啓
[シガキアツヒロ]
・2007〜関西大学 非常勤講師(後期)
・2005〜関西大学,大阪市立大学,明石工業高等専門学校 非常勤講師(後期)
・2002 志柿敦啓建築設計事務所設立
・1993〜2001(株)竹中工務店設計部
・1993 早稲田大学大学院建築史研究室修了
著書
・2007関西電力主催「2006年度E・家・くらし 住まいの設計コンテスト」佳作入選(粉浜K邸)
・2006「AICAジョリパット施工例コンテスト」優秀賞(苦楽園M邸)
・2004第21回住まいのリフォームコンクール優秀賞(住吉K邸)
URL
http://cwoweb2.bai.ne.jp/s-archi/